技術情報

雷保護に関する各種法令・規格

雷に関する各種法令・規格

建築基準法 JIS A 4201:2003に改訂
(平成17年8月)
  • 1992年版を適用した場合も2003年版適用とみなす
  • 2003年版と1992年版の併用は認めない
  • 保護レベルの決定や内部雷保護対策は、自己責任で決定する
消防法 危険物の規制に関する規則
(令和元年12月)
  • JIS A 4201を適用する
  • 外部雷保護レベルは原則Ⅰとする
  • 建築物内部の保安設備等に雷保護必要(平成17年4月1日施行)
電気設備技術基準の解釈 工作物の金属体を利用した接地工事(第18条第1項)(省令第11条)
(平成30年10月)
  • 構造体を共用接地極として利用(A,B,C,D種注1)など)
    ただし、等電位ボンディングにより接触電圧が50V以下となること(平成23年制定)
高圧受電設備規程 共用・連接接地
第1編第1章第160節1160-6
(平成26年)
  • 大地との間の電気抵抗値が2Ω以下の値を保っている鉄骨その他の金属体をA種、B種、C種、D種注1)及び避雷器の接地極として使用する場合は、全接地を連接接地とすること。
  • 避雷器の接地は、被保護機器の接地端子と連接接地すること(推奨)(2220-5(避雷器の接地工事)参照。)
  • 受電設備内の高圧機器、低圧機器及び避雷器にA種、C種及びD種の接地を施す場合、共用・連接できる。(注)取扱者以外のものが立ち入らないことを前提としている
  • 総合接地抵抗値が十分に低い(10Ω以下で、かつB種接地工事の抵抗値が規定値の2/3以下程度)高圧機器のA種、低圧機器等のC種並びにD種とB種接地工事の場合、共用・連接できる。(注)高低圧混触時に高圧機器及び低圧機器の対地電圧が上昇するため注意を要する。
内線規程 住宅内の等電位化
(平成28年改訂)
  • 住宅用分電盤内にSPDの設置を推奨(平成17年制定)
  • 接地機器の3P配線を推奨(分電盤内に集中接地端子設置)
建築設備計画基準
(平成30年版)
国土交通省
  • 外部雷保護レベルの決定方法改定
    再現期間に着目した保護レベル
建築設備設計基準
(平成30年版)
  • 雷保護システム、内部雷対策、接地などを規定
公共建築工事標準仕様書
(平成31年版)
  • 電源用および通信信号用SPDの必要性能 記載
  • 通信用SPDに関しては対応機種が増加(詳細は下表参照)
  • A種:高圧機械器具の接地B種:高低混触による危険防止の接地C種:300Vを超える低圧機械器具の接地D種:300V以下の低圧機械器具の接地

建築設備設計基準 平成30年版

電源回路の防護

(1)低圧用SPDの設置は、次による。

  1. ①ノイズ対策及び機器の動作確保のために設ける単独の接地極とその他の共用した接地極を接続するSPDは、原則としてクラスⅡ相当とする。
    ただし、単独の接地極に雷電流が多く流れ込むおそれがある場合は、クラスⅠ相当とする。
  2. ②低圧用SPDに設けるSPD分離器は、SPDを設置する箇所の短絡電流を遮断できるものとする。

(2)低圧用SPDは、原則として設置される箇所の雷電流を考慮した公称放電電流とし、次による。

  1. ①最大連続使用電圧は、表1による。
  2. ②電圧防護レベルは表2を参考に選定する。

表1 低圧用SPDの最大連続使用電圧

表1 低圧用SPDの最大連続使用電圧

表2 電圧防護レベルの例

電圧防護レベルの例

公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)平成31年版

低圧用SPDは、次によるほか、JIS C 5381-11「低圧サージ防護デバイス―第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法」による。

  1. (1)回路の過渡的な過電圧を制限し、サージ電流を接地側に分流するものとする。
  2. (2)その表面に正常な状態であるか故障しているか判別できる表示を行うものとする。
  3. (3)低圧用SPDクラスⅡ(JIS C 5381-11「低圧サージ防護デバイス―第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法」に規定するクラスⅡ試験によるもの)の性能は、特記がなければ、右表による。
  4. (4)低圧用SPDクラスⅠ(JIS C 5381-11「低圧サージ防護デバイス―第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法」に規定するクラスⅠ試験によるもの)の性能は、特記による。

低圧用SPDクラスⅡの性能

低圧用SPDクラスⅡの性能

備考 1線当たりとし、対地間の値を示す。

  • 印加電流波形は8/20μsの場合を示す。
  • 対地電圧が300V以下の場合とする。

建築設備設計基準 平成30年版 通信用SPD 対応機種一覧

用途 最大連続使用電圧 定格電流 使用周波数帯域 挿入損失 電圧防護レベル 対応機種
構内情報通信網用 DC5V以上 100mA以上 100MHz以下 3dB以下 600V以下  
構内情報通信網用(PoE方式) DC48V以上 330mA以上 OLA-1000POE、OLA-CAT6S
一般回線、専用線 DC170V以上 85mA以上 3.4kHz以下 1.5dB以下 500V以下 SL-T170J、SPU-T170J、SU-T180J、SU-T180JS
ISDN回線、ADSL回線 2MHz以下
拡声スピーカ用 AC110V以上 100mA以上 10kHz以下 1500V以下 SL-GZ110J
テレビ信号用(アンテナ) DC30V以上 2.15GHz以下 1000V以下 CS-BNCJJ75-T90HD2、CS-BNCJJ75-T90FG2、CS-BNCJJ75-T230HD2、CS-BNCJJ75-T230FG2、CS-BNCJJ75-T90HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T90FG(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230FG(保守製品)、CS-FJJ75-T230HD、CS-FPJ75-T230
監視カメラ用(電源重畳方式) DC24V以上 200mA以上 10MHz以下 500V以下 SA-ITV24J
監視カメラ用(ITV) DC3V以上 100mA以上 SA-ITV5J、SA-ITV24J
自動火災報知設備
感知器用(回路電圧DC24V)
DC27V以上 10kHz以下 SR-GV24J、SR-GV38JN、SL-KH24J、SLT-GV24JW、SPU-GV24J、SG-GV24J、SG-GV48J、SG-Z24J、SU-GV48J、SU-GV48JS2

備考 用途(通信回線種類)によりSPDの対応機種が変わる場合があります。用途と各SPDの仕様をご確認ください。

公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)平成31年版 通信用SPD カテゴリC2 対応機種一覧

用途 詳細事項 定格電流 使用周波数
帯域
挿入損失 インパルス
耐久性
電圧防護
レベルUp
対応機種
LAN、
ネットワークカメラ
EM-UTP
ケーブル
IEEE802.3
IEEE802.3u
IEEE802.3ab
100mA
以上
100MHz
以下
3dB
以下
100A
以上
600V
以下
OLA-1000POE
OLA-CAT6S
IEEE802.3af 330mA
以上
IEEE802.3at 630mA
以上
電話回線専用線用注1) 電話回線 一般電話回線
専用線
85mA
以上
3.4kHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
500V
以下
SPU-T170J
SL-T170J
SG-T150J
SU-T180J
SU-T180JS
ISDN回線
デジタル専用線
ADSL回線
2MHz
以下
放送スピーカ注2) 信号線 100V、200V 100mA
以上
10kHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
1500V
以下
  • 100V用:SL-GZ110J
  • 200V用:お問い合わせください
テレビ共同受信用 同軸ケーブル BS・110度CSアンテナ
TVチューナー
100mA
以上
3224MHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
1000V
以下
CS-FJJ75-T230HD
CATVアンプ・
保安器
710MHz
以下
CS-BNCJJ75-T90HD2、CS-BNCJJ75-T90FG2、CS-BNCJJ75-T230HD2、CS-BNCJJ75-T230FG2、CS-BNCJJ75-T90HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T90FG(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230FG(保守製品)、CS-FJJ75-T230HD、CS-FPJ75-T230
監視カメラ用 同軸ケーブル アナログ式カメラ
(電源重畳)
200mA
以上
10MHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
1000V
以下
SA-ITV24J、CS-BNCJJ75-T90HD2、CS-BNCJJ75-T90FG2、CS-BNCJJ75-T230HD2、CS-BNCJJ75-T230FG2、CS-BNCJJ75-T90HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T90FG(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230FG(保守製品)
デジタル式カメラ
(電源重畳)
CS-BNCJJ75-T90HD2、CS-BNCJJ75-T90FG2、CS-BNCJJ75-T230HD2、CS-BNCJJ75-T230FG2、CS-BNCJJ75-T90HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T90FG(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230FG(保守製品)
アナログ式カメラ
(電源重畳なし)
100mA
以上
SA-ITV5J、SA-ITV24J、CS-BNCJJ75-T90HD2、CS-BNCJJ75-T90FG2、CS-BNCJJ75-T230HD2、CS-BNCJJ75-T230FG2、CS-BNCJJ75-T90HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T90FG(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230FG(保守製品)
デジタル式カメラ
(電源重畳なし)
CS-BNCJJ75-T90HD2、CS-BNCJJ75-T90FG2、CS-BNCJJ75-T230HD2、CS-BNCJJ75-T230FG2、CS-BNCJJ75-T90HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T90FG(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230HD(保守製品)、CS-BNCJJ75-T230FG(保守製品)
設備用制御信号 無電圧信号
有電圧回路
アナログ信号
パルス信号等
DC12V回路 100mA
以上
10kHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
600V
以下
SL-GV12J、SR-GV12J、SLT-GV12JW、SG-GV12J、SG-Z12J、SU-GV12J、SU-GV12JS、SGR-GV12J
DC24V回路 SL-GV24J、SR-GV24J、SPU-GV24J、SLT-GV24JW、SG-GV24J、SG-Z24J、SU-GV24J、SU-GV24JS、SU-KZ24J、SU-KZ24JS
DC48V回路 SL-GV48J、SG-GV48J、SG-Z48J、SU-GV48J、SU-GV48JS2
DC110V回路 SL-T170J
計測監視設備、
データ送信
シリアル通信 RS485(5V) 100mA
以上
1MHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
500V
以下
SR-GV5J、SLT-GV5JW、SG-GV5JW
RS422 SR-GV12J、SR-GV24J、SLT-GV12JW、SGR-GV12J
RS485(12V)
4-20mA
(24V)
10kHz
以下
SL-GV24J、SR-GV24J、SLT-GV24JW、SG-GV24J、SL-KH24J、SPU-GV24J、SU-GV24J、SU-GV24JS
4-20mA
(48V)
SL-GV48J、SG-GV48J、SU-GV48J、SU-GV48JS2
火災報知設備用注3) P型、R型   100mA
以上
10kHz
以下
1.5dB
以下
2kA
以上
500V
以下
SR-GV24J、SR-GV38JN、SL-KH24J、SLT-GV24JW、SPU-GV24J、SG-Z24J

備考 1線当たりとし、対地間の値を示す。

  • 電流制限機能を有するものとする。
  • 100Vハイインピーダンス系スピーカラインに適用する場合を示す。
  • 回路電圧DC24Vの場合を示す。

用途(通信回線種類)によりSPDの対応機種が変わる場合があります。用途と各SPDの仕様をご確認ください。

SPD(避雷器)及び雷保護に関する関連規格

低圧関連規格

規格名称 規格番号 規格の発行機関 概要
建築物等の避雷設備(避雷針) JIS A 4201:1992 日本規格協会 建築物又は煙突、塔、油槽などの工作物その他のものに設置する避雷設備の構成部分(突針部、むね上導体、避雷導線、接地極など)について、詳細な仕様を規定している。本規格は廃止となっているが、現在(2011年8月)の建築基準法(告示)でも引用されており、有効である。
建築物等の雷保護 JIS A 4201:2003
(IEC61024-1:1990)
同上

一般建築物等に適用する雷保護システム(LPS)の設計、施工、検査、保守に関する規定であり、JIS A4201-1981「建築物等の避雷設備(避雷針)」 がIEC規格に準拠する形で改訂された。

  • 外部避雷システム:受雷部システム、引下げ導体システム、接地システムから構成される。また、保護範囲は保護レベルに応じ、保護角度だけでなく、回転球体法やメッシュ法により規定されている。
  • 内部避雷システム:等電位ボンディングに関するものであり、被保護範囲内の金属構造体、金属製工作物や電力、通信の系統をボンディング導体やサージサプレッサ(避雷器と同じ)を用いて連接するように規定されている。
雷保護-
第1部:一般原則
JIS Z 9290-1:2014
(IEC 62305-1:2010)
同上 設備、内容物及び人間を含む建築物等(建築物又は煙突、塔、油槽などの工作物その他のもの)に適用する雷保護の一般的原則について規定している。雷電流パラメータ、雷保護ゾーン等を規定している。
雷保護-
第2部:リスクマネージメント
IEC 62305-2:2010 International
Electrotechnical
Commission
落雷による建築物又はサービスに対するリスク評価の計算手法を示し、リスクを許容可能な限度以下に低減するために採用すべき適切な保護手段の選定を実施するための手法を示す。
雷保護-
第3部:建築物等への物的損傷及び人命の危険
JIS Z 9290-3:2019
(IEC 62305-3:2010)
日本規格協会 雷保護システム(LPS)によって建築物等物(建築物又は煙突、塔、油槽などの工作物その他のもの)を物的損傷から保護し、かつ、LPS近傍における接触電圧及び歩幅電圧による人命などへの危険から保護するための要求事項について規定している。雷保護システムは、外部雷保護システムと内部雷保護システムによって構成している。雷保護クラスの性能を規定し、要求に応じたクラスの仕様を選定、施工する。
雷保護-
第4部:建築物等内の電気及び電子システム
JIS Z 9290-4:2016
(IEC 62305-4:2010)
同上

雷電磁インパルスによる建築物内の電気及び電子システムの故障発生を低減するためのLEMP保護対策システムの設計、施工、検査、保守及び試験について標準化を行い、生産及び使用の合理化、品質の向上を図るために制定するものである。

  • 適用範囲
  • 引用規格
  • 用語及び定義
  • 雷電磁インパルス保護システムの設計及び施工
  • 接地及びボンディング
  • 磁気遮蔽及び配線ルート
  • 協調の取れたSPD保護
  • 雷電磁インパルスの管理

この規格制定によりJIS C 0367-1は廃止された。

低圧サージ防護デバイス-
第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法
JIS C 5381-11:2014
(IEC 61643-11:2011)
同上

50/60Hzの交流1000V以下の電源回路及び機器に接続する低圧サージ防護デバイス(Surge Protective Device 以下、SPDという)の所要性能、試験方法及び定格について標準化を行い、生産及び使用の合理化、品質の向上を図るために制定するものである。SPDは、サージ電圧を制限しサージ電流を分流することを目的とした、1個以上の非線形素子を内蔵しているデバイスである。

  • 定義
  • 分類
  • 標準定格
  • 要求性能
  • 使用条件
  • 形式試験
  • ルーチン試験及び受入試験
低圧サージ防護デバイス-
第12部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの選定及び適用基準
JIS C 5381-12:2014
(IEC 61643-12:2008)
同上

交流1000V以下又は直流1500V以下の定格の機器で、交流50/60Hz及び直流の電力回路に接続する低圧サージ防護デバイス(SPD)の選定、動作、場所及び協調の原理について標準化を行い、生産及び使用の合理化、品質の向上を図るために規定している。

  • 適用回路電圧
  • 電圧防護レベル
  • クラス試験
  • 公称放電電流選定
  • 分離器の設置
  • 接地の共通化
  • 最短のリード線
  • SPDの協調など
低圧サージ防護デバイス-
第21部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の要求性能及び試験方法
JIS C 5381-21:2014
(IEC 61643-21:2009)
同上

交流1000V(実効値)以下又は直流1500V以下の公称電圧の通信及び信号回線に接続する低圧サージ防護デバイス(SPD)の要求性能、試験方法について標準化を行い、生産及び使用の合理化、品質の向上を図るために規定している。SPDは、サージ電圧を制限しサージ電流を分流することを目的とした、1個以上の非線形素子を内蔵しているデバイスである。

  • 定義
  • 使用及び試験条件
  • 要求事項
  • 形式試験
低圧サージ防護デバイス-
第22部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の選定及び適用基準
JIS C 5381-22:2018
(IEC 61643-22:2015)
同上

公称システム電圧が交流1000V(実効値)以下、又は直流1500V以下の通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイスの選定、運用、配置及び協調の基準について標準化を行い、生産及び使用の合理化、品質の向上を図るために制定するものである。

  • 適用範囲
  • 引用規格
  • 定義
  • 専門用語の説明
  • 低圧サージ防護デバイス選定のためのパラメータ及びJIS C 5381-21による適合試験
  • リスクマネジメント
  • 低圧サージ防護デバイスの適用
  • 多用途サージ防護デバイス
  • 低圧サージ防護デバイスと情報技術装置との協調
低圧サージ防護デバイス-
第31部:太陽電池設備の直流側に接続するサージ防護デバイスの要求性能及び試験方法
JIS C 5381-31:2020
(IEC 61643-31:2018)
同上

直流1500V以下の定格の太陽電池設備の直流側に接続し、雷又はその他の過渡的な過電圧の直接的及び間接的な影響のサージに対する防護のためのサージ防護デバイス(SPD)の要求性能、安全要求事項、標準的試験方法及び定格について規定している。
SPDは、1個以上の非線形部品を内蔵し、サージ電圧を制限し、また、サージ電流を分流するために用いるデバイスである。この規格に適合するSPDは、太陽電池アレイ及びインバータの直流側だけに設置する。

  • 定義
  • 使用条件
  • 分類
  • 要求性能
  • 形式試験
  • ルーチン試験及び受入試験
低圧サージ防護デバイス-
第32 部:太陽電池設備の直流側に接続するサージ防護デバイスの選定及び適用基準
JIS C 5381-32:2020
(IEC 61643-32:2017を元に修正)
同上

直流1500V以下及び交流1000V(50/60Hz)以下の太陽電池設備の直流側及び交流側に接続するサージ防護デバイス(SPD)の選定、設置及び協調のための基準について規定している。太陽電池アレイ又は1 組の相互接続した太陽電池モジュールから、配電盤内の接続点又は電源供給点までの関連するケーブル、保護装置及びインバータを太陽電池設備とする。
次に示す異なる場所及び異なる種類の太陽電池設備に接続するSPDに用いる。
a) 建築物等の屋上に設置した太陽光発電システム
b) 多重接地及びメッシュ接地システムをもつ大規模太陽光発電所などの地上に設置した太陽光発電システム
この規格では、太陽電池設備は上記の両方の太陽光発電システムを示し、太陽光発電所は多重接地をもつ地上設置の大規模太陽光発電所を示す。蓄電池を含む太陽電池設備の場合、追加の要求事項が必要な場合がある。

  • 定義
  • 被保護システム及び機器
  • 太陽電池設備に生じる過電圧
  • SPDの設置及び設置場所
  • 等電位ボンディング
  • 太陽電池設備に接続するSPDの要求事項
  • 太陽電池設備のSPDの選定及び設置
  • 保守
低圧サージ防護用部品-
第351:通信・信号回線に接続するサージアイソレーショントランス(SIT) の要求性能及び試験方法
JIS C 5381-351:2019
(IEC 61643-351:2016)
同上

通信及び信号回線に接続するサージアイソレーショントランス(Surge Isolation Transformer以下、SITという。)は、ピーク間の電圧が400Vまでの信号レベルに適用する信号用トランスとして使用する。SITは、内部巻線間に遮蔽付き又は、遮蔽なしで想定するコモンモードサージのピーク電圧よりも高い定格インパルス耐電圧をもつアイソレーショントランスである。SITは、雷の直接及び間接的な影響又 は、他の過渡過電圧に対する低圧サージ防護用部品として適用し、コモンモード電圧サージの伝播を軽減するために使用する。この規格は、SITのサージパラメータを検証及び決定するための試験回路及び試験方法を規定し、SITの重要なパラメータのための推奨性能値を規定する。この規格は、ディファレンシヤルモードの雷サージ条件におけるSITの動作を適用しない。

  • 定義
  • 使用条件
  • SITのサージ条件
  • 特性
  • 定格
  • 識別
低圧サージ防護用部品-
第352 部:通信・信号回線に接続するサージアイソレーショントランス(SIT)の選定及び適用基準
JIS C 5381-352:2020
(IEC 61643-352:2018)
同上

信号レベルがピーク間電圧400Vまでの通信・信号回線に接続するサージアイソレーショントランス(SIT)について規定する。SITは、一次巻線と二次巻線との間に遮蔽付き又は、遮蔽なしで高い定格インパルス耐電圧をもつ。SITはコモンモード電圧サージの進行伝搬を軽減するために用いるサージ防護用部品である。SITの選定、適用基準及び関連情報を記載する。なお、この規格は電力線搬送通信トランスに関しては扱わない。

  • 定義
  • 使用条件
  • SITのサージ条件
  • 選定
  • 適用事例
低圧電気設備-
第4-44部:安全保護-妨害電圧及び電磁妨害に対する保護
JIS C 60364-4-44:2011
(IEC 60364-4-44:2007)
同上

雷の様な大気現象によって発生し、配電系統から伝播する過渡電圧、及び設備内の機器から発生する開閉過電圧に対する電気設備の保護について規定している。

  • 過電圧保護の設置
  • 耐インパルスカテゴリの分類:適用される機器がカテゴリⅠ~Ⅳに分類されている。電気設備に対する電磁障害の緩和に関するものの規定である。
  • 電磁両立性への手段
  • 信号線の接続手段
建築電気設備-
第5-53部:電気機器の選定及び施工-断路、開閉及び制御
JIS C 60364-5-53:2006
(IEC 60364-5-53:2002)
同上 雷又は開閉によって発生する過電圧から電気設備を保護するためのサージ防護デバイス(SPD)の選定及び施工について制定するものである。
低圧系統内機器の絶縁協調-
第1部:基本原則、要求事項及び試験
JIS C 60664-1:2009
(IEC 60664-1:2007)
同上

AC1000V或いはDC1500V以下の機器の空間距離、沿面距離及び固体絶縁の必要条件を規定し、絶縁協調の電気的試験方法を規定している。

  • 絶縁協調の基本事項(一般事項、定格電圧、定格インパルス電圧、汚損、絶縁材料)
  • 要求事項及び規定値の決定ルール(空間距離、沿面距離、固体絶縁物)
  • 試験及び測定(インパルス耐電圧試験、交流及び直流耐電圧試験、沿面距離及び空間距離の測定)
電磁両立性-
第4-5部:試験及び測定技術-サージイミュニティ試験
JIS C 61000-4-5:2009
(IEC 61000-4-5:2005)
同上

スイッチング及び雷サージに対するイミュニティの要求事項、試験方法及び機器に対して推奨する試験レベルを規定したものである。

  • 試験用機器(複合波形発生器、10/700μs波発生器回路や試験方法と手順)
  • 試験レベル(レベル1~4、Xの5レベル)
  • 機器の設置条件によるクラス分類(クラス0~5、Xの7レベル)

高圧用避雷器及び雷保護に関する関連規格

規格名称 規格番号 規格の発行機関 概要
酸化亜鉛形避雷器 JEC-2374:2020 電気学会、電気規格調査会 旧避雷器規格JEC-2371:2003、JEC-2372:1995及びJEC-2373:1998の統合に合わせ改正を行い、試験電圧標準規格JEC-0102:2010の改正を反映し、66kV~154kV系統用ガス絶縁タンク形避雷器の性能見直しを行うとともに、1000kV用ガス絶縁タンク形避雷器を追加し、3.3kV~1000kV系統用のがいし形避雷器とガス絶縁タンク形避雷器の規格を制定したJEC-2374:2015にポリマー形避雷器を追加して改正したものである。
この規格は公称電圧3.3kV~1000kVの交流回路の導体と大地間及び変圧器中性点と大地間に結ばれる酸化亜鉛形避雷器で、直列ギャップを使用する磁器がいし形避雷器、直列ギャップを使用しない磁器がいし形避雷器、ガス絶縁タンク形避雷器及びポリマー形避雷器に適用する。ただし、磁器がいし形避雷器とポリマー形避雷器については、3.3kV~500kVまでの電気系統に使用する避雷器を対象とする。また、配電線路に用いる配電用避雷器はこの規格の適用範囲に含める。
避雷器

廃止

JEC-203:1978
同上

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止しました。

交流3.3kV以上の電力回路の導体と大地との間に結ばれる避雷器に適用される避雷器の規格である。
主に直列ギャップを使用する避雷器を対象として制定されている。各種の避雷器に適用される代表的な規格である。

酸化亜鉛形避雷器

廃止

JEC-217:1984
同上

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止しました。

交流3.3kV以上の電力回路の導体と大地との間に結ばれる直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器に適用される規格である。特に公称放電電流5kA、10kAの避雷器を対象に、主に発変電所用の避雷器に適用される。
2.5kA用の酸化亜鉛形避雷器については、JEC203規格に適合(参考値)する様に、直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器規格を、定格、試験等を読み替える等して準用している。

がいし形避雷器

廃止

EC-2371:2003
同上

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止しました。

3.3~500kV系統用のがいし形避雷器を対象とし、3.3~33kV配電用直列ギャップ付およびギャップレス避雷器を含めた規格である。
発変電所用避雷器については、JEC-217を踏襲した標準特性避雷器と、最新の技術レベルを織り込んだ高性能避雷器が規格化されている。
汚損試験法については、最新のIECとの整合、日本における運用実態を十分考慮した試験法を規格化されている。

ガス絶縁タンク形避雷器

廃止

JEC-2372:1995
同上

JEC-2374の制定に伴い、2015年11月に廃止しました。

直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器をガス絶縁に適用した避雷器の規格である。
ガス絶縁開閉装置(GIS)などの変電機器の絶縁合理化に伴い、高性能避雷器を規格化されたものである。
JEC-2372は有効接地系統用のガス絶縁タンク内で使用する避雷器の規格で、JEC-217より制限電圧を約30%低減された高性能避雷器を対象としている。
JEC-2372は3.3~154kV系統用の非有効接地系統用のガス絶縁タンク内で使用する避雷器の規格で、JEC-217より制限電圧を約15%低減されている。

ガス絶縁タンク形避雷器
(3.3~154kV系統用)

廃止

JEC-2373:1998
同上
6.6kVキュービクル用高圧避雷器 JIS C 4608:2015 日本規格協会 定格周波数50Hz及び60Hz、公称電圧6.6kVのキュービクル式高圧受電設備に用いる公称放電電流2,500A又は、5,000Aの酸化亜鉛形直列ギャップ付避雷器に適用される規格である。
金属酸化物形サージアレスタ IEEE C62.11-2020 Institute of
Electrical and
Electronics Engineers
交流回路系統に使用する直列ギャップ付きと直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器のアメリカ規格である。
サージアレスタ-
第4部:交流システム用ギャップなし金属酸化物サージアレスタ
IEC 60099-4:2014 International
Electrotechnical
Commission
交流回路系統に使用する直列ギャップを使用しない酸化亜鉛形避雷器の国際規格である。