技術情報・導入事例

工場

雷被害の影響No.1 工場はもっとも雷リスクの高い施設のひとつ

最新の工場はすべての機器が制御され、広範囲のネットワーク化で構築されています。工場にはさまざまな配線が張り巡らされています。生産設備を監視するために工場と本社をRS485などのシリアル通信を用いて遠隔監視を行うなど、工場の敷地内でも、ポンプ制御や通信、ITVカメラなどの配線が工場と別棟の間を繋がっています。複数の棟に生産設備がある場合は、棟と棟の間でさまざまな配線が張り巡らされています。その配線は数十メートルから数百メートルと長い場合が多く、接地間電位差が発生しやすい(雷サージの影響を受けやすい)といえます。
また、工場は山間部付近などの郊外に設置されることも多く、山間付近は上昇気流が起きやすいため、雷雲が発生しやすく、雷の影響をさらに受けやすいといえます。

対策していない場合の危険性
  • 雷サージにより生産設備が破損、生産記録などのデータが消失
  • 被害発生から復旧作業まで操業の一時停止、出荷などの遅延
対策ポイント
工場の屋上及び最下階、電力引込部、電話回線引込部は直撃雷サージの影響を受けるため(LPZ1)、直撃雷サージに対応したSPD(クラスⅠ、カテゴリD1)を設置します。中層階は誘導雷サージの影響を受けるため(LPZ2)、誘導雷サージに対応したSPD(クラスⅡ、カテゴリC2)を設置します。各階毎もしくは分電盤毎に電源用SPDを取り付けると効果的です。

工場の特徴として、複数の棟との配線により生じる電位差による被害が想定されます。そのため、それぞれの配線の引き込み口にSPDを設置し、電位差を抑制します。それぞれの配線の引き込み口のSPDはそれぞれの機器には接地を取り、SPD同士の接地は連接しないことがポイントです。連接してしまうと、それぞれの機器の接地が連接してしまい、接地間電位差が発生する危険があるためです。
ポンプや中央監視盤などの重要設備については、設備個別に対策を実施します。複数の接地極がある場合、この接地極間に電位差が発生し雷サージが侵入するため、各接地間にクラスⅠ対応SPDを接続し、電位差を抑制します。
受雷部については、化学工場などの危険物を扱う建物に設置が義務付けられていますので(建築基準法 第33条)、必要に応じて受雷部を設置する必要があります。受雷部を設ける場合は、直撃雷の電流の流入も想定されますので、直撃雷サージに対応したSPD(クラスⅠ、カテゴリD1)を設置する必要があります。また、接地抵抗低減材を使用し、接地抵抗値を下げることで、受雷部に落雷があっても、スムーズに雷サージが中和できるので、非常に効果的です。
また、機器の内部に直取付できる「装置用SPD」などもご用意しています。工作機械などの本体に取り付けることで、より確実に機器を雷サージから保護します。